中国人との交渉術

内容説明

なぜ日本人はいつも中国人に交渉で負けてしまうのか―「中国」と「中国人」を知らなければ絶対勝てない。気宇壮大で官僚的な北京人。ケチで合理主義者の上海人。チャレンジ精神旺盛で商人気質の広東人―など中国人が明かす中国人とのビジネス交渉のコツ。

目次

第1章 中国人の交渉哲学とその心理
第2章 中国人がよく用いる奥の手
第3章 北京人、上海人、広東人―それぞれの交渉スタイル
第4章 中国人の弱み―国際交渉で起きがちなトラブル
第5章 日本の本社との「交渉」が結構たいへん
第6章 中国人から見た日本人の交渉スタイル
第7章 急伸する中国民間企業とのビジネス交渉
第8章 日中間のビジネス交渉を成功させるための七つの提言

書評(Amazonより)

本書は、著者(中国人)による日本人が中国人と交渉する際の心構えやテクニックをまとめた本である。
日本人には言えない中国人の価値観―中国人とつきあうための68の法則が非常に参考になったので、本書も読んでみた。日本人のにわか中国通が書いた本とは違い、洞察力が非常に深い。中国人の交渉に当たっての強いところ、弱いところを解説している。特に第1章3 中国人に特有な交渉の心理のところが良い。他書にはあまり見られない考察と分析である。(1)「最高」「最大」「最先端」に弱い民族心理;(2)「求大同、存小異」ーーまずは大ざっぱに原則論から;(3)「好事多麿」ーー時間をかけて辛抱強く物事をこなす;(4)「和気生財」ーー当事者の面子をたてる。中国人を批判する文献は多いが、どうやって対処したら良いかを説いた数少ない本です。